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2007年1月の3件の記事

2007年1月26日

閉め忘れた水道のように(入院記・中)

(前の記事の続きです)

・2007年1月12日、某市民病院、消灯後の病室。

・12時間以上続く点滴からくる気だるさの中、ぐっすり就寝。
 といきたかったところだけど最大級のピンチが私を襲う。

両方の鼻が詰まった。

・くるひい。とても寝付けるものではない。
 それに頭痛もひどい。

・手術をした左の鼻には、スポンジ状のガーゼと綿の玉が
 ぎっしり詰っているし、右の鼻には手術の現場から出てきた
 血やら何やらが固まって大元をふさいでしまったようだ。

・左はあきらめるとして、右は何とか抜けないものか。
 
・ふんぬ。
 と、少し鼻をかむようなことを試みる。

・全然反応がない。しかしあまりやると後が怖い。

・そうだ、左から出てくるものを押し込んでしまっているから、
 大モトが詰るのではないか、と思い
 左側の土のう(綿の玉)を撤去して、数を減らす。

・手術後ずっと、鮮血と鼻汁が混じったものは止まらず
 ポタポタ出続けている、まるで閉まりの悪い水道のようだ。
 枕はすでに血だらけ。

・まぁ出るもんは出てもらっていいとして、問題はとにかく
 この寝苦しさだ。左の鼻を押さえた上で、さらに右側の
 ダムに発破をかける(鼻をかむ)。

・が、さっぱり状況はよくならない。
 なおかつ、左の鼻からの出流量が増えているような??
 この間、看護師さんが何度も様子を見に来るが、
 氷枕で冷やすぐらいしか対処法方法がないようだ。

・2時間ほど格闘するが、相手は自分の鼻の中なのでもどかしい。
 鼻の詰め物は変えても変えても、すぐ血だらけになるので
 もうあきらめた。
 思えばここでこだわらずにさっさと寝てしまえばよかったのに。

・0時を越えたころ、
 たまにタラッと出ていた血が「ポタッポタッ」になり、
 すぐに「ダラーダラーッ」と、
 流れ始めた。ここで初めてナースコールを押した。

所長!大変です!決壊したようです。
 閉まりの悪いの水道どころか、完全に閉め忘れた水道ぐらいに
 鮮血が左の鼻と、口から二すじ垂れてくる。
 上を向くと喉に流れてくる。

・えーと大体、コーヒーメーカーでドリップ中な位出ています。
 しかもダブルドリップです。

・とたんに、ナースセンターにいる看護師さんがほとんどが
 集まり囲まれる。
 婦長らしき看護師さんに、
 「これは処置してもらわなあかんわ、今先生呼ぶから!」
 と言われる。

・あーあ、夜中に来てもらうんか、悪いなぁ。
 と思いながらも血は止まりそうにない、血だけでなく
 固体も出てきた。生レバみないのんが。

・若い看護師さんに「もうちょっと辛抱やで」
 と励まされるが、
 ああ景気よく出てますね、出血大サービスですね、
 などとくだらないことを言っている自分。

・そして処置室に運ばれ、血圧と酸素量を自動で測る
 機械に繋がれる。
 と、そうしたときに、急に悪寒が走り、
 脂汗が全身に浮き出る。
 あ、やばい意識が飛ぶときはこういう感じか。

・それに伴って身体も力が入らなくなる。ぐったりしてきたので
 処置室のベットに足を上げた状態で寝かされ、
 先生が来るのを待つ、その間も血は出続け、
 自分の頬を濡らす。
 ああ、もうなんとでもして、それにしても・・・ 

・なんと無力なのか。

(続く)

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2007年1月19日

悲しくないのに涙が出ちゃう(入院記・上)

・先の記事で言ってた入院は予定より一日伸びて、18日無事退院しました。
 入院中の話を少し。

・12日受けた手術は、鼻の奥(副鼻腔)にある炎症やポリープを
 取り除くというもの。

・手術中は、鼻の奥(副鼻腔)へ内視鏡やら鉗子やらが突っ込まれて
 「じょきじょき」「ばきっばきっ」「めきめき
 といった擬音でしか表現できない音が、ずっと頭の中で響いていた。
 
・ジャマになる薄い仕切りの骨を割って取り除くから
 そんな音がするらしい。
 
・麻酔なしの手術というのは、
 「ああ、やられてる」
 「え、そんなにも?そんなにいっちゃう?」
 「お、ごっそり取れた?」
 などと自分の中(文字通り)で何が起きてるか、
 なんとなく把握できるのがいい。

・余計な突起と堆積物を撤去して、ダムの出水を防ぐために
 ガーゼを4枚ほどぎゅうぎゅうに詰める。
 2時間わたる大工事だった。ただし規模は3センチ四方ぐらい。

・手術後は、気分もよく普通に昼飯も夜飯も食って、
 TV見てられるぐらい元気であった。
 
・ガーゼが詰まったところからは血がデロデロにじみ
 出てくるけど、それほどの量ではない。
 
・それより、左目からの涙がだらだらと出てくる。
 目の下の空間にガーゼがぎゅうぎゅうに詰まって
 膨張しているので、涙腺を圧迫して勝手に出るらしい。
 
・何をしてても出る。
 飯食ってても出る。「笑っていいとも」見てても出る。
 あろうことか「探偵ナイトスクープ」の小枝探偵の
 VTRを見てても出る。まぁいいや。
 
・その日は早めに就寝。
 なんにせよ病院は10時には消灯なのだ。
 
・が、問題はその日の夜であった。
 (つづく)

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2007年1月10日

春が来たりてめでたくもなし

R1shizuoka

・2007年最初の日誌です。
 
・推定読者数、十数名のこのブログを読んでいただき
 ありがとうございます。
 本年もよろしくお願い致します。

・細々と続けてきた「グラスホッパー日誌」ですが、
 今後も平田の消息がわかる唯一のメディアとして、
 もっと細々と続けていきたいと思います。 
 
・振り返れば、まだWeblogという言葉も見当たらなかった
 (昔はWeb日記とかWWW日記って言ってたような)
 2001年から日誌を書いているわけです。
 
・静岡大学堀田研にいたころは、もう周りで巻き起こる
 出来事、事件、大騒ぎ、わーわー(研究じゃないのか)を
 そのまま、できるだけ生きのいい状態で文章にすれば
 よいネタになったわけです。

・卒業後も、浜名湖花博や、岐阜の花フェスタ、愛知万博に
 モーターショーと自分がどうこうする前に勝手に状況が
 動きました。大抵はドタバタの方向に。それを書いていました。

・さて、いざ長い冬休み(長いですね)に突入するともう観察する
 対象が無い。身内をイジるか、あるいは自分の内面を切って
 出していくぐらいしか書くことが無いのです。

・自分について書くことは自分と向き合うことです。
 そこで気づかされたのは、
 「自分は何を蓄積してきたか」ということです。

・これまでの仕事なんて、ほとんど大学時代の貯金で
 やったようなものです。じゃあ次を見据えて何か
 (スキルとかキャリアとかなんとか)の貯蓄をしてきたか
 というとあやしい。薄い。

・大学時代の貯蓄は明らかに自分を助けてくれましたし、
 もっというと小中学校の頃の勉強の貯蓄で、大学に
 はいれたわけだし、兄弟の中でダントツに親類縁者ウケが
 よかったが為に、今こうして超快適な居候生活が
 できているわけだし・・・。

・そんなわけで今年は、何か自分の中に貯めていくことを
 心がけたいと思います。師匠に比べるとレベルが違うけど、
 充電です。
 
・ルミナリエの給料がドサッと、ではなくポソッと入ってきます。
 自分のために使います。勉強します。
 髪を切ります。メガネを変えます。
 ある程度好き勝手やらせてもらいます。

・昨年より、若干いい年にしたいです。

・以前、Mカミさんより
 「よってたかって心配されてアンタうらやましいよ」
 と、言われました。

・その点については同意しますが、
 ごめんなさいしばらく好き勝手やると決めてしまいました。
 せめて心配が拡大しないように、
 感謝を忘れないようにします。

・ブログの中身の話が途中でコースを逸れてしまいました。
 ・・・で、何書きましょうか?
 なんかこれについてもっと書けよ、とかあります?
 そもそも挫けてばかりいないで更新しろよってことかな?
 リクエスト受け付けますよ(なげやり)。


#追記
 鼻炎の手術のため、11日より1週間前後の予定で
 入院してきます。これもまぁ自分のための投資か。

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